人生後半、どのような生き方があるかを色々と考えるようになりました。
ベストセラー作家と弁護士の異色のコンビ、作家:森村誠一さんと、弁護士:堀田力さんとの共著、第一弾です。全く異なる人生の前半を歩んだ二人が、人生の後半を輝かせるヒントを探り合います。
全く異なる人生といえば、最近、円安の日本で信念や価値観を見出して働いて暮らしている若い外国人のインタビューを見ました。経済的には得にならないかもしれませんが、今の環境を選び、地に足をつけて生きています――その姿は、漠然と生きている私に「あなたのしたいことは何?」という問いを投げかけてくれる存在でもあります。
自分は50代の前半までは「仕事が忙しい、忙しい」と走り続けていて、人生の奥深さは何も見てこなかったと言っても過言ではありません。50代の後半、それなりに仕事が忙しいにも関わらず、一歩踏み出してブログを書き始めてから出会った本です。折り返しからの幸福生活は知の蓄えがモノを言うという視点がポイントの一つになっています。自問自答形式で整理してみました。
Q. 自分が生きる意味を問う一部の若者とは異なり、これまで漠然と生きてきましたか? A. はい。
Q. 自我を押し殺して会社とか組織の中で生きてきたのですか? A. はい。自我のスルメ状態です。ボーナスが出るたびにあれこれ買ってきました。
Q.では、これからをどう生きますか?したい事は何ですか? 残り時間が少なくなる前に、第二の人生を設計してはどうでしょうか? A. 何をしたいかが煮詰まっていないのです。
Q. もし40歳で『自分半史』を書いていれば、次の四十年の人生は早い段階で一味も二味も変わっていたかもしれませんよ。 A. としきおやじは自叙伝は書いていませんが、誰かが読むかもしれないブログを書き続けており、小さな自叙伝を日々綴っているようなものです。ブログは日々の断片を綴る連続形式なので、一生のストーリーをまとめた自叙伝とは性格が異なりますが、人生の旅を整理する機会になっています。
Q. 何故休みを返上してまで仕事をするのか?仕事余裕派になりましょう。 A. はい。
Q. 会社の仕事は自分が主役であるという考えを持ちましょう。会社のために仕事をするのではありません、自分のために仕事をしなさい。 A. はい。
Q. 知識・経験・観察力などを身につけよ。 A. はい。
森村さんは作家に転身する以前はホテルのフロントマンでした。転職の前に、フロントに立ち続ける足元からじわっと腐っていくような感じがしたという腐食体験をされています。
「人生が腐る」とは、比喩的な表現で、人生が本来あるべき健全で前向きな状態から逸れて、堕落したり停滞したり、意味や価値を見失ったりするような状態を指します。
物理的に腐敗するのではなく、心や生き方が傷み、輝きを失っていくさまを象徴的に表しているのです。
逆に言えば、「腐らせないように生きる」ことは、日々に意味を見出し、良い刺激を受け、自己を更新し続けることに繋がるとも言えます。
ChatGPT-4o 2025.7.27
人生は価値観の配分である、と綴られていました。人生における選択や行動が、個人の価値観に基づいて行われるべきだという考えです。自分の価値観に殉じる、この言葉には美しさと危うさが同居しています。信念を貫く強さの裏で、損をしたり、周囲と衝突したり、立場を失うことになります。
例:ゴーギャンの生き方(若くして金持ちになり絵画の収集を始め、35歳で画家への道へ)
例:ヒッピーの生き方(全身が弛緩する感覚、裸になれる、束縛がない)
この本を読み終え、人生の価値観や折り返しの人生に影響しそうなものを幾つか挙げてみました:
・歴史:最近になって興味を持ち始めたことは確かです。大河ドラマから生き方のヒントをもらっている気がします。歴史をもっともっと知るべきなのか?(知らない事は異性を知らない事と同じ?)どちらも自分の枠を超えて、世界を広く深く理解するための扉と言えるでしょう。
・ゲームや投資:短期的かつ長期的視点を持って達成感を感じる境地に達していませんが、そういった喜びを身近に感じることができる存在のような気がします。
・音楽:音楽は言葉では言い表せない感情、懐かしさや切なさ、喜びや怒りを一瞬で呼び覚まします。このウェブサイトでは音楽の話は全くしていませんが、自分は小さいころから音楽が好きでした。これから音楽好きの道を歩むのでしょうか?
・貴重な経験:例えば注文住宅の家づくりで経験したことは、何か次に生かせそうな気がしています。
・なんとなく挑戦してみたいこと:ケーキや野菜づくり、そばにうどん作り、美味しいものを自分で作ってみたい。
学ぶだけで終わらずに、もっと人との交流の中で、その成果を生かすというパターンで発展すると、生き方が豊かになるのだそうです。人には助け合う遺伝子があり、漠然たるもやもやがあってボランティアに行くと、ボランティアの本質(心と元気を与え与えられる)に触れることが出来ますよね。
あとがきに「人と話し合っていると、相手の考え方や生き方、人生観、また、知識や情報などに触発されて、思いがけない発想が閃くことがある」と書かれていました。本を読んだり映画を見たり教会にいったり、結果としてブログで記事にしてみたり、といったことでも十分、相手の考え方や生き方に触発されます。だから私はブログを書き続けるのかもです。
果たして、60歳からの人生を定年(65歳)の前に始めることが出来るのでしょうか、定年前から折り返しの人生を歩み始めようとしています。乞うご期待ですね。
堀田力・森村誠一(1996)人生・成熟へのヒント「折り返し」からの幸福生活学(PHP)
