読書:コンビニ人間

古倉恵子という方をご存じでしょうか?小説「コンビニ人間」(2016年、芥川龍之介賞受賞作)の主人公で、コンビニで働くバイト定員です。

コンビニで働くとはどういうことか?普通とは何か?というテーマを哲学・社会学ではなく、社会が押し付ける「ふつう」という幸福幻想や人生設計を問い直す小説です。おすすめです。

文庫本(文春文庫)や大活字本シリーズ(埼玉福祉会)でも出版されていますし、海外ではなんと30カ国語以上に翻訳されています。としおやじが初めてこの本を手にしたのが、魚の形をした醤油差しの表紙が目を惹く海外版(Convenience Store Woman)。

A convenience store is a world of sound. 音で満ちているコンビニエンス。

the beeps (スキャンの音), the rustle (物を入れる音), the clacking (ヒールの音), the faint rattle (小さい音), a faint click of coins (チャリ、という微かな小銭の音)

It all blends into the convenience store sound.

彼女の中に染み込んでいるルールが肉体に指示を出している(the rules ingrained in me issue instructions directly to my body)

客の細かい仕草や視線を自動的に読み取って、身体は反射的に動く(I automatically read the customer’s minutest movements and gaze, and my body acts reflexively in response)

私は世界の部品になって、この「朝」という時間の中で回転し続けている。

コンビニの音は独特ですよね。

本当にそうですね!あの「ピロリン♪」というレジ音や、入店時の「ウィーン、カランコロン(自動ドア+チャイム)」のような音、どこか安心感があります。深夜でも明るく開いていて、あの音を聞くと「文明の灯だ…」って感じます。

ちなみに、セブンのレジ音とファミマの入店音は違うの、気づいてました?それぞれのコンビニで微妙に違っていて、音だけでどこか分かる“耳コンビニ識別”ができる人もいますよね。

どのコンビニの音が一番「落ち着く」感じしますか?

ChatGPT-4o 2025.7.20

コンビニの音は、主人公・古倉恵子にとって安心できる秩序の象徴であり、同時に社会が押し付ける「ふつう」と対照的な意味合いで描かれています。

なんとなくコンビニの音が聴きたくなる一冊です。とても読みやすいので、コンビニに行く前に読み切ってしまいました😅ちょうとこの記事を書いているタイミングで、庭に一個だけなったブルーベリーの実を食べました。ちょっと苦かったなあ。コンビニの音もささやかだけど心を動かす存在。どちらも派手じゃないのに、不思議と印象に残ります。

村田沙耶香(2016)コンビニ人間(文藝春秋)

「普通」とは何か? 価値観を揺さぶる衝撃作『コンビニ人間』村田沙耶香 | 単行本 - 文藝春秋
「普通」とは何か? 価値観を揺さぶる衝撃作 36歳未婚、古倉恵子。コンビニ勤務18年目。コンビニこそが、私を世界の正常な部品にしてくれる――。現代の実存を軽やかに問う。『コンビニ人間』村田沙耶香
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